八尾市南高安地区コホート研究
[最終更新日:2012年9月21日]
地域紹介
■人口
大阪府八尾市南高安地区 人口23,416人(2007年3月末日現在)

■年齢構成
2007年3月末日現在の人口構成は、39歳以下47%、40〜64歳34%、65〜74歳12%、75歳以上8%である。

■地域の特徴
八尾市(やおし、面積41.71km2)は、大阪府の東部に位置し、大阪市の東南部に隣接している。市の東部は高安山をはじめとする急峻な生駒山系が控え、奈良県との府県境を形成している。八尾市は古代から肥沃な土地であったため、古墳時代には多くの豪族がこの地で栄え、今でもその古墳として残っている。その他にも、朝鮮半島での白村江の戦いで敗北した大和朝廷が高安山(たかやすやま)に築いた高安城や、聖徳太子建立三太子の一つである大聖勝軍寺(だいせいしょうぐんじ)などの名所・旧跡が多く見られる。また、全国で11番目に多い約4千の製造業事業所が集まる中小企業の集積地でもある。

・八尾市ホームページ
http://www.city.yao.osaka.jp
コホート概要
■歴史
八尾市における循環器健診を中心とする地域ぐるみの予防対策は1963年に始まった。具体的な実施は、自治振興委員・婦人会役員・民生委員などの地区の住民組織、保健所、市、医師会、市立病院、大阪府立成人病センター(現:大阪府立健康科学センター)からなる成人病対策協議会(後の衛生問題対策協議会成人病対策部会)により協議される。八尾市の中でも南高安地区は、対策当初より循環器健診と循環器疾患の発症調査を継続して実施している。当地区では、住民が自分の意思で自らの健康管理を行うという趣旨のもと、自治振興委員会のメンバーを中心に成人病予防会を結成し、1977年から成人病予防会が主導して健診の受診勧奨ならびに運営等を行っている。1993年には南高安成人病予防会に対して、健康づくり府民フォーラム大阪府知事賞が授与され、さらに予防会の「市町村が実施する老人保健事業への功績」が認められ、厚生大臣表彰を受けた。

■調査項目
身長、体重、問診、検尿、眼底検査、栄養調査、身体活動調査、心電図検査等

■主な成果(いずれもPubmedへリンク)
・Kitamura A, Sato S, Kiyama M, Imano H, Iso H, Okada T, Ohira T, Tanigawa T, Yamagishi K, Nakamura M, Konishi M, Shimamoto T, Iida M, Komachi Y. Trends in the Incidence of Coronary Heart Disease and Stroke and Their Risk Factors in Japan, 1964 to 2003: The Akita-Osaka Study. J Am Coll Cardiol. 2008 ;52:71-9.

・Iso H, Sato S, Kitamura A, Imano H, Kiyama M, Yamagishi K, Cui R, Tanigawa T, Shimamoto T. Metabolic syndrome and the risk of ischemic heart disease and stroke among Japanese men and women. Stroke. 2007 ;38:1744-51.

・Kitamura A. Trends in rates of stroke inpatients and proportions of stroke subtypes in Yao City, Osaka. Nippon Koshu Eisei Zasshi. 2006 ;53:347-54.

・Kitamura A, Nakagawa Y, Sato M, Iso H, Sato S, Imano H, Kiyama M, Okada T, Okada H, Iida M, Shimamoto T. Proportions of stroke subtypes among men and women > or =40 years of age in an urban Japanese city in 1992, 1997, and 2002. Stroke. 2006 ;37:1374-8.

・Kitamura A, Iso H, Imano H, Ohira T, Okada T, Sato S, Kiyama M, Tanigawa T, Yamagishi K, Shimamoto T. Carotid intima-media thickness and plaque characteristics as a risk factor for stroke in Japanese elderly men. Stroke. 2004 ;35:2788-94.

・Tanigawa T, Tachibana N, Yamagishi K, Muraki I, Kudo M, Ohira T, Kitamura A, Sato S, Shimamoto T, Iso H. Relationship between sleep-disordered breathing and blood pressure levels in community-based samples of Japanese men. Hypertens Res. 2004 ;27:479-84.

・Ohira T, Iso H, Imano H, Kitamura A, Sato S, Nakagawa Y, Naito Y, Sankai T, Tanigawa T, Yamagishi K, Iida M, Shimamoto T. Prospective study of major and minor ST-T abnormalities and risk of stroke among Japanese. Stroke. 2003 ;34:e250-3.

■研究の特徴
本コホート研究は、1960年代初頭から40年以上もの長期にわたって継続している日本では数少ない疫学研究の一つである。また、人口の流動が大きい都市的コホートとして、公衆衛生の立場にたった循環器疾患予防対策の一環として、研究が発展してきたという点が最大の特徴である。これまでに数多くの実績を報告しているが、あくまでも対策の一環であるという位置づけと研究者により命名されたスタディ名が必ずしも住民の理解を得られるとは限らない等の理由から固有のスタディ名は付けられていない。本コホートから得られた成果は、大阪府ならびに全国の健康施策の計画策定の礎となっている。
・大阪がん循環器病予防センター
 http://www.osaka-ganjun.jp/
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