放射線影響研究所成人健康調査コホート
[最終更新日:2012年11月1日]
地域紹介
■人口
広島県広島市 1,154,391人(2005年10月1日現在)

■年齢構成
平均年齢41.6歳(平成17年)

■地域の特徴
広島市(ひろしまし、面積905.01km2)は、広島県の西部に位置し、中国四国地方で一番人口が多い都市である。1945年に世界初に原爆が投下された町であり、平和記念都市として平和の確立と核兵器の廃棄を求める運動を現在まで継続して行っている。75年間草木も生えないと言われた被爆焼土にいち早く咲いたキョウチクトウが広島市の花として選ばれ、8月6日の平和記念日の頃に赤い花を咲かせ、人々の目を楽しませている。

・広島市ホームページ
http://www.city.hiroshima.lg.jp/

放射線影響研究所(中央下)と広島市街
放射線影響研究所(中央下)と広島市街
コホート概要
■歴史(研究所設立の目的と研究の概要)
放射線影響研究所設立の目的は「平和的目的の下に、放射線の人に及ぼす医学的影響およびこれによる疾病を調査研究し、原子爆弾の被爆者の健康保持および福祉に貢献するとともに、人類の保健の向上に寄与すること」です。

放射線影響研究所の調査プログラムは、広島・長崎の原爆被爆者に対する放射線の影響を調査することに重点を置いています。被爆者とその子供の健康状態および死亡率に関する疫学調査ならびに臨床調査のために、幾つかの固定集団および副次集団が設定されました。また、種々の所見を解釈するため、疾患誘発の機序について理解を深めるために、放射線生物学、免疫学、遺伝学、分子疫学の分野において実験を基にした調査研究を行っています。

寿命調査は、あらゆる年齢層の男女で構成される一般集団から抽出した大きな集団(対象者数は約12万人)について実施されています。生涯にわたる追跡調査を行い、がんの発生率、がんによる死亡率、およびがん以外の疾患による死亡のリスクと放射線量との関連を調べています。成人健康調査は寿命調査の副次集団(対象者数は約2万3千人)における臨床調査です。原爆被爆者を対象とした健診が2年に1度行われており、高齢化する集団の健康状態を継続的に調べています。

■調査項目
問診、身長、体重、血液検査、胸部X線検査、心電図、生活習慣(喫煙、飲酒、栄養、身体活動等)、検尿、便潜血検査、認知機能など

■主な成果(いずれもPubmedへリンク)
・Yamada M, Mimori Y, Kasagi F, Miyachi T, Ohshita T, Sudoh S, Ikeda J, Matsui K, Nakamura S, Matsumoto M, Fujiwara S, Sasaki H. Incidence of dementia, Alzheimer disease, and vascular dementia in a Japanese population: radiation effects research foundation adult health study. Neuroepidemiology. 2008 ;30:152-60.

・Sasaki H, Kasagi F, Yamada M, Fujita S. Grip strength predicts cause-specific mortality in middle-aged and elderly persons. Am J Med. 2007 ;120:337-42.

・Yamada M, Wong FL, Fujiwara S, Tatsukawa Y, Suzuki G. Smoking and alcohol habits as risk factors for benign digestive diseases in a Japanese population: the radiation effects research foundation adult health study. Digestion. 2005 ;71:231-7.

・Sauvaget C, Nagano J, Hayashi M, Yamada M. Animal protein, animal fat, and cholesterol intakes and risk of cerebral infarction mortality in the adult health study. Stroke. 2004 ;35:1531-7.

・Nakanishi S, Yamada M, Hattori N, Suzuki G. Relation between QT duration and mortality in an elderly Japanese population. Am J Cardiol. 2004 ;93:1182-5.

・Yamada M, Kasagi F, Sasaki H, Mimori Y, Suzuki G. Effects of dementia on mortality in the radiation effects research foundation adult health study. Gerontology. 2004 ;50:110-2.

・Yamada M, Wong FL, Suzuki G; RERF's (Radiation Effects Research Foundation) Adult Health Study. Longitudinal trends of hemoglobin levels in a Japanese population--RERF's Adult Health Study subjects. Eur J Haematol. 2003 ;70:129-35.

■研究の特徴
成人健康調査の特徴は1958 年以来、約50年間に亘り健診による同一コホート集団の追跡調査を行っていることである。コホートにおける生死の確認は完全であり、2年毎の健診は標準化された調査方法と診断基準を用いて実施されている。そのため、戦後の日本人が経験した生活環境や生活習慣の変化が疾病や前臨床状態に与えた影響について、横断的ならびに縦断的に検討できる。
調査開始時の放射線影響研究所(1950年代)
調査開始時の放射線影響研究所(1950年代)
収集された情報のデータベース化
収集された情報のデータベース化
受診者に対する詳細な問診調査
受診者に対する詳細な問診調査
・放射線影響研究所ホームページ
 http://www.rerf.jp/
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